更新情報

共著出版 『中国社会の基層変化と日中関係の変容』

2014/11/13

≪激しく変容する日中関係を解き明かすカギはどこにあるのか。
これからの日中関係を良好にし前進するための方法論の構築を目指す≫

  

愛知大学国際中国学センター編「中国社会の基層変化と日中関係の変容」が日本評論社より刊行されました。
「第9章 尖閣領有権問題をめぐる日中関係の構造的変化に関する考察」が拙稿です


※愛知大学国際中国学センター編『中国社会の基層変化と日中関係の変容』日本評論社 
定価A5判、272ページ。定価 税込み 3,240円(本体価格 3,000円)

 

目次

第Ⅰ部 中国社会の基層変化

第1章 孫文の大アジア主義と日本――アジア認識の見方と方法
愛知大学現代中国学部 馬場 毅

はじめに
1 孫文の大アジア主義思想の内容について

2 ベトナム独立運動家ファン・ボイ・チャウ(潘佩珠)の日本への評価――「実利」と「義理」

3 日中戦争開始後

4 東亜聯盟同志会の思想

5 平野義太郎の大アジア主義と東亜協同体論

おわりに
   

第2章 中国のエネルギー事情と経済
愛知大学経済学部 大澤 正治
愛知大学経済学部 李 春利
1 エネルギー、経済そして環境
2 中国のエネルギー需給の現状、およびエネルギー政策の要点
3 世界が注目する中国のエネルギー状況
4 中国の原子力開発

   
第3章 中国の水資源の現状と課題――資源量と水質汚染の視点から
桃山学院大学経済学部 大島一二
はじめに
1 中国の水資源の賦存状況
2 中国における水関連事業整備の遅滞と課題
3 水質汚染の実態
4 まとめにかえて――中国の水資源問題の課題

   
第4章 中国都市部の「社区自治」についての一考察
愛知大学現代中国学部 唐 燕霞
はじめに
1 国家-社会関係の分析枠組み
2 社区建設の提出
3 社区居民委員会と政府の関係
4 「社区自治」の模索
むすびにかえて

   
第5章 チャン族被災民の漢族地区への移住とコミュニティの再建――四川省??市直台村を事例として
愛知大学現代中国学部 松岡 正子
はじめに
1 チャン族被災民の移住に関する先行研究
2 全村移住はどのように決められたのか
3 ??市油搾郷での直台村の再建と生活の変化
4 新村の経済
おわりに

   
第6章 現代中国における「包」と「発展のシェーマ」についての一考察
日本福祉大学経済学部 原田 忠直
はじめに
1 柏祐賢と「包」
2 加藤弘之と「包」
3 「商売を始めたい」という希望

   
第7章 漢服運動とは何か
――中国におけるインターネット時代のサブカルチャー
愛知大学国際コミュニケーション学部 周 星
はじめに
1 中国のインターネット時代
2 インターネットと漢服運動
3 サブカルチャーグループとしての「同袍」達
むすびに代えて――漢服サブカルチャーコミュニティに入る

    
第Ⅱ部 日中関係の変容
  
第8章 東アジア世界の脱構築と海洋秩序
――東シナ海と南シナ海の島嶼紛争をめぐって
愛知大学現代中国学部 加々美 光行
はじめに
1 中国が直面する内部矛盾―人民解放軍と社会紛争の圧力
2 オバマ政権の「リバランス戦略」と東アジア世界秩序の構造変化
3 18回党大会とアジア太平洋の海洋新秩序
おわりに代えて――アジア太平洋における新秩序と米中日韓四国政権移行の相互連動性
   
第9章 尖閣領有権問題をめぐる日中関係の構造的変化に関する考察
名古屋外国語大学外国語学部 川村 範行
はじめに
1 中国の尖閣実効支配の既成事実化
2 中国の外交政策の変化
3 日本の対中強硬姿勢
4 米国のアジア回帰戦略と尖閣問題
5 関係打開のための道筋
むすびと課題
   
第10章 現代日中関係の基層としての「50年問題」
――東アジア冷戦「歴史認識」のためのノート
愛知大学国際コミュニケーション学部 鈴木 規夫
はじめに
1 「50年問題」とアメリカの対日占領政策
2 「50年問題」と中国共産党
むすびに

   
第11章 下降する1990年代以降の中日関係
――中国側の視点から
復旦大学 臧 志軍
浙江理工大学 徐 青
はじめに
1 1990年代初期――平穏な時期
2 1990年代中期以降――質的変化の始まり
3 21世紀――深刻化する日中関係
4 中日関係の悪化の背景――日本の焦慮感
むすび
   
第12章 新興市場の起業間競争に対する制度論的アプローチ
――東南アジアにおける日中二輪車企業間競争のケース
愛知大学経営学部 田中 英式
はじめに
1 既存研究サーベイと分析枠組みの提示
2 東南アジアにおける日中二輪車企業の制度化プロセス
3 結論
   
第13章 日中食品モジュール貿易の形成と構造
愛知大学現代中国学部 高橋 五郎
はじめに
1 「食品モジュール化」の進展とその背景
2 モジュール食品の日中分業構造
3 日中間食品モジュール貿易の現状
むすび

※執筆者の所属および肩書は2014年3月時点のものです。

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